亡くなった人から相続した不動産にも、相続税がかかります。
高額になることもあり、納税期限も10カ月と短いですから、支払いが困難なこともあるでしょう。
そこで今回は、北葛城郡で不動産の相続を控えている方に向けて、相続税を延納するための要件や手続き方法などについてご説明します。
不動産などにかかる相続税を延納したい!どのような要件を満たせば可能?
2015年に法律が改正されて、相続税の基礎控除額が引き下げられました。
それまで「5,000万円+1,000万円×法定相続人数」だったものが「3,000万円+600万円×法定相続人数」となったため、課税対象になる人が大幅に増えたのです。
相続税は現金だけではなく不動産も対象ですが、支払いは基本的に現金です。
亡くなってから10か月以内に申告と納税をしなくてはならないため、財産に土地などが多い場合、支払いに困ってしまうこともあるでしょう。
そのようなときは、延納ができることもあります。
要件は、以下の4つです。
●税額が10万円以上である
●現金での納付が困難な金額である
●期限までに延納申請書と担保提供関係書類を提出している
●延納額に相当する担保を提供できる
延納は、希望すれば必ずできるものではない点に注意しましょう。
要件の2番目にあるように、現金での納付が難しいと認められないとできないのです。
生活に必要な額を残すことは認められますが、それがどのくらいの金額なのかは国税庁が判断しますから、自分では決められません。
また、延納する額に見合う担保も必要です。
土地を担保にすることが多いのですが、こちらにも条件が設定されています。
このように、延納の要件を満たしているかどうかを自分で判断することは難しいため、困ったときは専門家に相談してみましょう。
不動産などにかかる相続税を延納するための手続き方法とは?
延納の申請は、税務署で行います。
申請書や必要な書類をきちんと準備してから、手続きしましょう。
主な必要書類は、以下の3種類です。
●相続税延納申請書
●金銭での納付が困難であることについての理由書
●財産の明細書
他にも担保に関する書類や、相続財産に不動産があるときに提出するべき書類などがあります。
なお、申請期限は相続税の納期と同じです。
期限を過ぎると無効になってしまいますから、期限内にしっかりと準備して、申請を済ませましょう。